Blog

2021/12/17 14:00



今年もそろそろ終わりに近づいてきましたね。

新年に立てた目標の達成を
振り返る時期ですよね。

年末年始にかけて仕事や健康において
1つは目標を立てたかと思います。

ほとんどの人は3か月ほどで
離脱してしまいます。


実際に、US News &World Reportによると
新年の目標を立てても80%の人は
2月までに失敗するとの研究結果も
出ているほど。


立てた目標に対し、その環境に、
自分の身体、メンタルをコントロールし、

うまく柔軟に、フィットさせていくのって
そう簡単なことではないですよね。


年々、歳を重ねていくと
昔のようにフットワーク軽く
いけなくなることが増えてくるのが人間。

(もちろん全員が全員ではないけど)

その理由って様々あるけど、
1つに、歳を重ねていくほど、
長年してきた思考がパターン化されて
しまうってのもある。

自分の思考パターンから外れる
意見、行動を、受付けず、聞かず、
取り入れず、

批判的になり、偏見的になり、
拒否反応を示す。

長年のキャリアによって
思考が固定化されて、硬くなり、
既成概念化させてしまう。

そこで今日は心理的柔軟性について。

心理学用語ですね。

字のまんま。

変化する生活環境に、
永続的に適応する能力。

課題に遭遇した時に、
必要に応じて自分の進路や
対処戦略を変更する。


まるで柳の木のように、
右からの強風を受け流し、
左からの強風も受け流す。

まるでカメレオンのように、
色を変える。

頭を柔らかく、柔軟に、
フレキシブルに。

心理的な可動域を広げる。


この激動なスピード社会、
不確実な世の中、
ストレス社会において

その環境にフィットさせる能力が
とても大切なんじゃないかなって。


自分の思考パターンに固執し、
凝り固まり、抜け出せずに、
心理的硬直状態にいると、

激動に変化する時代、
環境にフィットできなくなる。


もし困難に直面してしまった時、
1つの思考ルートしか持たずにいると
そのルートが使えないやいなや、

別の視点を採用するのに抵抗するから
修正できず、挫折し、離脱を余儀なくされる。

これはレジリエンス力の低下にも
影響してくる。

レジリエンスとは、
不利な立場、環境、外的な要因に
適応する力のこと、逆境を跳ね返す力、
回復力、復元力とも言われています。


思考が硬直化し、柔軟性の欠如は、
制限された思考範囲の中でだけしか
解決策を見いだせず

別視点で物事を見たり、
軌道修正を計ったり、
復帰ルートを探ったりなどができずに、

すぐに離脱し、壁を乗り越える粘着力も
生まれづらくなります。


実際に心理的柔軟性が低いことで
下記の症状が予測されています。

・より高い不安/心配
・悲しい気分/うつ病
・仕事のパフォーマンスの低下
・学習の難しさ
・生活の質の低下
・長期的な障害


心理的柔軟性ってのをもう少し掘ると

(1)人が状況の要求に適応する方法
→状況に応じて臨機応変に。
まさに柳の木のような順応性。

(2)精神的資源を再構成する方法
→組み立てなおす修正力など

(3)視点を変える方法
→違った角度からの見方

(4)競合する欲求、ニーズ、および生活領域の
バランスをとる方法
→欲求に衝動的に反応せず、一時停止しバランスをとる



いつもの思考パターン以外のことは
不安になる。億劫になる。
わずらわしい。手間。面倒になる。

なじみのある行動に従事したがる。

ステレオタイプの居心地の良さ、
安全な場所に感じる。

それによって不快感を避けている。

別視点、別角度、思考パターン範囲外の採用や
新たな自分視点の発見、気づき、
工夫をすることに抵抗をする。

自分の考え、思考、偏見で
世の中を見てしまうことで、
それがあたかも現実であるかのように
錯覚する。

色眼鏡をかけて見ているのにも関わらず
眼鏡をかけていること自体を忘れ
こうだと決めつけ世の中を見てしまう。

固定化された思考習慣により
毎日行う選択の連続は、
その人の将来や運命さえも決定する。

狭い思考範囲内で現実世界を規定している
自分が作り上げられてしまう。


そこで、心理的柔軟性を向上させ、
可動域をもう少し広げるには
どのようにすればいいのだろうか。


1)毎日新しいことを学ぶこと



新しいこと、新鮮なこと、やったことないこと、
試したことないことをやる。

何も大きくてチャレンジングな
ことである必要はなく、

日常の些細で小さなことでも良く、
1日に1個試してみるクセを付けていく。
そして徐々に増やしていく。

・初めての場所へ行く
・初めてのレッスンを受ける
・初めてのルートから帰宅してみる
・初めてのメニューを食べてみる
・初めてのジャンルの本を読む
・初めての芸術事にトライしてみる


2)あえて違うことをやってみる



やり慣れている行為を、あえてやらずに、
別の事をやる。

1)とも若干重複する部分もありますよね。
違いは、新しい体験じゃなくてもいいってこと。

・右利きなら左でお箸を持って食べてみる
(→人前はやめてねw)
・いつも食事する時に座る場所とは違う場所に座って食べる
・降車駅の1つ前から降りて帰宅する


3)代替えする



・キャンディーの代わりにドライフルーツにする
・車移動の代わりに自転車にする
・コーヒーの代わりにお茶にする
・食後のスイーツの代わりにフルーツにする
・砂糖を入れる代わりにラカントSを入れる。



1)~3)に共通して言えることは、
自分のコンフォートゾーン(快適な場所)から
抜け出すということ。

人はいつもの思考パターン、行動パターン、
習慣を維持する傾向がある。

いつものルーチンや使い古された思考を
変えてみるのは勇気がいる。

このちょっとした日々の変更というのは、
凝り固まってしまった筋肉をほぐす
柔軟体操のようなもの。

体を柔らかくするストレッチ、
柔軟体操をして、

筋肉を伸ばせば伸ばすほど、
筋肉はゴムのように伸び、
しなやかさが出てくる。

そして可動域も広がっていく。

1日でいきなり伸びることはなく、
徐々に徐々に、少しづつ。

ほんの少しだけ、ストレスをかけてあげて、
一歩踏み出すクセ、挑戦するクセ、
そして、うまくいかないことだってあるので、

転んだら直ぐに起き上がるクセをつけることで
心理的柔軟性を高めていける。



4)マインドフルネス



今、この瞬間、目の前のことに集中する。
呼吸を整える。内側の感覚へ焦点を向ける。

過去の後悔や未来の不安についての考えに
とらわれるのではなく、

現在の瞬間へ、柔軟に注意を向ける。

「今ここで何ができるか」
ということに焦点を合せる。

衝動的に反応することなく、
浮かんだ思考に良い、悪いを
判断してラベル付けすることなく、
一緒に座る。

夢中になっている思考から距離をとる。

浮かんだ思考、
自動思考パターンに陥らず、

部屋の窓から外を見て
空に浮かんでいる雲をボーっと
通り過ぎるのを見るかのように。

この雲は、お天気の時に出る雲
だとか雷雲だとか判断しない。

通り過ぎるのを許可するということ。
それらはただ存在するということを
受け入れるということ。

こうだと決めつけるバイアスをかけず、
反射的に、衝動的に、無意識にしている
自動思考を一時停止する。

「単なる思考」と見なす。

頭に浮かんだことを受け入れる能力を高めることで、
心理的柔軟性を向上させることができるから。


また、マインドフルネスによって、
日々、全方位からくるストレスに対しても、
自分へ焦点を向けて集中することで、

いちいち衝動的な反応もしにくくなり、
自動思考パターンでネガティブな感情にこだわず、
感情や状況に翻弄されているように感じることなく、
自分の考えにとらわれることなく

自分の考えていることに気付き、
自分で自分自身を見ること。

受け止め、一時停止し、余白を作れ、
より慎重に、選択し、対応できるようにもなり、
心理的柔軟性も高めることにもなる。


【思考、感情】と【反応】との間に
スペースを作ったら、
あとはどのように反応したいかを選択する。

スペースを作ったら次のように自問する。

「長期的に私にとって最も重要なことは何ですか?」

「自分にとって最も重要なものに
合わせるために、今何ができるのか?」

その答え、選択が、
次なるアクションプランの作成に繋がる。


5)自分の価値観



自分の価値観を明確にしておく。

長期的なビジョン、何をしたいかではなく
どうなりたいか。

自分が何を望んでいるかを知る。
自分が大切にしていることを理解する。

そして、その目指すべくポイントに向けて
環境に適応させながら柔軟に行動する。

価値のある目的、
自主的な目的を追求していくことで
行動の柔軟性が高まります。

自分の価値観。
コアバリュー、北極星。

短期的な困難、壁にぶちあたっても、
その挫折を受け入れて、
反応をよりコントロールし、
自分の価値観と一致して生きること。

自分の価値観に基づいて、
より大きなものに向かって進んでいくことで
行動に柔軟性がついてくるから。

人生のコンパス、羅針盤、北極星が
決まれば、その途中の妨害や困難は通過点。

別の視点、別の角度から見ることを許可し、
相手の話しにも耳を傾け、
軌道修正を計っていく。

人生が忙しくなったり、否定的な感情は
自分が大切にしているものへの
接触を見失い、

優先リストから外してしまったり、
自分の計画を失速させてしまう。

つまずいたとしても、大切なことに
取り組むのをやめず、

自分の恐れや疑いで
行動する妨げにしないようにし、

自分にとって本当に大事なこと、
重要なことに集中して繋がること。

その価値観を見つける時、例えば、

・生き生きと夢中になっている瞬間を思い出す。
この瞬間の詳細(何を感じた、どう感じた、どういう時に)に
フォーカスして紙に書き留めていく。

・傷心したり痛みを感じた時を思い出す。
大事な事、不足している事、大切な事などの
価値を引き出す

・尊敬する人、ロールモデルとなる人に焦点を合せ
価値観を見つける。どのあたりが尊敬する部分か。


コアバリューの見つけ方なのどは
下記、過去記事に記載しています。
良かったら参考にしてみてください。
きっと理解が深まるかと思います。

■自分のコアバリューに沿って歩んでいく


過去を後悔し、恨み、怒りなどと判断し、
否定してしまうと、罪悪感に満ち溢れ、
自己肯定感や自尊心が低下し、
ブレーキの要因になる。

過去を認め、承認してあげること。
そして手放すこと。

自分が行きたい場所に
どのようにして行きたいか。

変化が必要だと感じるものを変えるために、
どの方法を適用すればいいか。

自分に正直に、より自分の望むほうへ
人生の舵をきり、柔軟に
前進していく行動をとっていく。



いかがでしたか?

思考が凝り固まって老害化していないか。
本当にやりたいことが妨げられ躊躇していないか。
思考がブロッキングされて制限されていないか。

柔軟に、臨機応変に。

自分の自動思考パターンを認識する。

心の可動域を広げていく。


あおとがよろしいようで。
今日はここまで。
おしまい。


Good virtues グッドバーチューズ