Blog

2021/08/18 14:00




最近、腸活って、すごい注目を集めていますよね。

腸と脳はダイレクトに繋がっていて
神経伝達物質をキャッチボールしてる。

このストレス社会において

心身共に健康でいるには、

腸の健康というのは、
大事なキーとなってきます。


色々な腸に良い方法というのが
出てきていますよね。

今日は、中でも今、
海外でも注目集めてきている
”酪酸”について。


酪酸は、ポストバイオティクスと呼ばれるものです。


ポストバイオティクスとは、

腸内の細菌が、

ある物質に絡みつき、代謝し、
分解することで、産まれた代謝物、副産物です。

例えば、ある食べ物を食べると、

腸内では腸内細菌がそれをみつけ、
それを代謝します。

その腸内細菌の代謝によって

人間の体にとって、
とても有益な栄養素を作ってくれるんです。

その有益な栄養素ってのを
ポストバイオティクスって呼ばれています。


■プレバイオティックス:善玉菌を増やすエサ(食物繊維など)

Preというのは、「前の、前段階」のという意味
菌を増やす前の段階であるエサ。

■プロバイオティックス:善玉菌(乳酸菌、ビフィズス菌、納豆菌など)
人体に健康上の利点がある微生物

■ポストバイオティックス:善玉菌が食物繊維などのエサを捕食することで、
代謝し、生まれた代謝副産物。腸内細菌によって作られている。



画像参照:https://epicorimmune.com/whats-a-postbiotic/



そして今回の酪酸は、

このポストバイオティックスとされ


つまり酪酸というのは、

善玉菌がエサを捕食して、
人間に利点のある栄養素に
変換してくれた代謝物ってこと。


では、この代謝物である「酪酸」には
どんなメリットがあるのか?というと、



1)腸細胞に燃料を供給してくれる



酪酸は、腸の内壁を構成する細胞
(結腸細胞)の、主なエネルギー源となり、

腸の内壁の細胞に、
燃料を供給してくれ、

結腸の免疫系機能をサポートしてくれ、
消化管の炎症や病気から
保護してくれます。

酪酸がなければ、これらの細胞は
持っている機能を正しく
実行することができません。


酪酸は、結腸細胞に
燃料を与えてくれる。

結腸細胞は、その見返りとして

有益な腸内微生物が
繁殖しやすい無酸素環境を
提供してくれる。

この相互関係により、

万能の炎症力を発揮し、
あらゆる炎症が抑えられ、
癌への抵抗力が向上する。


酪酸は、結腸細胞が正しく、健康的に
機能するよう、ガソリンとなり、

そしてそのガソリンを受け取った結腸最細胞は
「ありがとう」とそのお礼に
微生物が育む環境が整えてくれる。

そして食べ物が入ってくる。

微生物が捕食して、代謝して、
酪酸を生産する。

という循環型社会の形成。


善玉菌などの微生物、酪酸、結腸最細胞の
3者間はもちつもたれつ。


腸細胞が健康になり、
腸内細菌のバランスが
保てるようになるってこと。


2)リーキーガットに効果的



また酪酸はリーキーガットを防ぐのにも
非常に効果的であることがわかっています。

日常生活には、数多くのストレス要因が
存在します。

それらにより腸の本来持っている機能が
低下し、腸が持っているバリア機能は
低下してしまいます。

酪酸の生産が低くなり、
腸細胞も持っている力を発揮できません。


酪酸は、

腸の内側を覆うゲルのような粘膜
物質であるムチンの生成を
促進してくれます。

このメカニズムは、

細菌、毒素、その他の有害物質が、

血流に侵入するのを防ぐ
バリアとして知られる腸壁が、

正常に機能してくれることを
意味しています。


この腸の内壁には、
小さな穴が点在しており、

ビタミンやミネラルなどの
特定の分子だけが、
血流に入ることができます。

血流に入る
チケットを持っているってこと。

でも、腸のバリア機能が
低下した状況だと、

健康な腸細胞の時は、
腸で排除されていた有害物質である
不要な分子(大きな食物粒子、細菌、毒素など)までもが

チケットなしでも、
簡単にゲートを通り抜けてしまい、

血流に漏れて、
流れこんでしまいます。

そして血液に流れて、
体のいたるところへ移動し、
行きつく先で、炎症を引き起こします。

リーキーガットの
リーキーは、液体が漏れるって意味。
ガットは腸。

これにより、

・炎症
・胃腸の不快感(ガス、けいれん、膨満感など)の増加
・セリアック病
・グルテン不耐性などの慢性疾患
・肥満
・糖尿病
・認知症


これらが現れる。

もちろん腸というのは、

身体とメンタルバランスに
大きく影響を与えることから、

リーキーガットが引き金になって、

筋肉痛、関節痛、胸やけ、
息切れ、腹痛、抜け毛、消化不良、
皮膚の湿疹、不眠症、記憶力低下、
不安感増加、疲労感、神経過敏、
食欲低下、じんましん、喘息、
アトピー性皮膚炎、過敏性腸症候群

など幅広い体調不良の
症状に悩まされることになる。


とある研究では、

潰瘍性大腸炎やクローン病などの
炎症性腸疾患の患者の粘膜損傷や炎症と、

酪酸代謝障害には、
関連性があると示唆されています。


腸についての知識がないと、

倦怠感やメンタル疲労に陥った時、
メンタルクリニックへ行って
うつと診察を受け、抗うつ剤を処方される。

でも、実はその大元、根源は、
このリーキーガットが震源地であり、

酪酸などの短鎖脂肪酸の生産能力が低下し、
腸のバリア機能の低下が大きな要因だったってことも
あるってことで。


酪酸は、腸細胞にエネルギーを提供してくれ、
健康的な腸の活動をサポートしてくれる。


腸の粘膜、バリア機能を強化し、
結腸の運動性、食物を腸内で移動させる
腸の自然な動きを調節し、
結腸内の血流を増加させてくれるなど

腸を正常に、そして健康に保つためのメリットが
数多くあるということ。



3)抗酸化力



私達は日々、ストレスに晒されている。

仕事、人間関係、家族、お金、情報過多、
高脂肪高カロリー、高白砂糖、高塩分食・・・

そして、加齢。


酪酸は、ストレスによって細胞にダメージを
与えるサビつき、フリーラジカルを
防御してくれる機能を持っている。


グルタチオンという人間の体内で
広く作られているアミノ酸化合物がある。

これは老化(細胞の錆びつき)から
守ってくれる、人が生まれながらに持っている
アンチエイジング成分。

加齢やストレスにより
体内のグルタチオンレベルは
減少していきます。

錆びから守る力がダウンし、
効きが弱くなってくるので
身体全体の老齢化が加速します。


高い酪酸レベルは、

この抗酸化作用のあるグルタチオンのレベルを
増加させることが研究でも示されており、

腸内のフリーラジカルを
中和してくれる力も強くなるってこと。


酪酸生産レベルの向上により、
グルタチオンレベルも向上し、
腸細胞のアンチエイジング力も向上する。

結果、結腸細胞のバリア機能が
改善され、腸内環境が健康に整い、

腸の炎症、結腸直腸癌、炎症性腸疾患、
過敏性腸症候群など

結腸の病気リスクが軽減されます。


4)肥満と糖尿病の抑制



肥満、糖尿病など、
血糖値のバランスを整える腸ホルモン。

血糖値が上昇すると
膵臓からインスリンが分泌される。

インスリンというホルモンは、

血液中に多くなりすぎた糖を、

「血液に糖が多すぎじゃって・・・
このままだと糖尿病になっちゃうからやばいんすよ。
さーせんが、この余分な糖、吸い取っておくんなまし」と

筋肉、肝臓、脂肪細胞に
取り込むように指示を出してくれる。

インスリンの指示で、

糖という荷物は、
筋肉へ、肝臓へ、脂肪の元へ
宅急便のように地域の支店に運びこまれる。

糖は各地域の倉庫で
保管されている。

糖は動力源になるから。

体がエネルギー不足に陥った時に、
直ぐに利用できるように
保管されている。


反対に血糖値が下がると、

グルカゴンというホルモンが、

肝臓で、なにかあった時用に
貯蔵されている糖を

血液中に放出するよう働きかけてくれる。
そして、血糖値を上昇させる。

このように、これらのホルモンは
血糖値バランスを安定に整えている。


研究では、

酪酸は、

グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)や
ペプチドYY(PYY)などの
腸ホルモンの分泌を促進してくれます。


GLP-1は、膵臓でのインスリン産生を増加させ、
PYYは、筋肉と脂肪組織の両方で
ブドウ糖の取り込みを増加させてくれる。

つまり、結腸での酪酸を含む
短鎖脂肪酸の産生の増加というのは、

これらの腸ホルモンの放出を増加させてくれ、

結果、血糖値が安定化し、

肥満や糖尿病を未然に
防ぐことに大きく貢献してくれるということ。

結腸からのGLP-1およびPYY分泌に対する短鎖脂肪酸の影響


5)脳を保護



腸内微生物代謝物である酪酸を含む
短鎖脂肪酸は、

腸だけではく、
脳と神経の保護効果にも
貢献する可能性が高いということ。

パーキンソン病、アルツハイマー病、脳卒中、
自閉症など、

複数の脳障害に関与している
ことが分かっています。

マウスでの実験だけど
神経炎症を抑制し、パーキンソン病の
神経学的損傷を軽減する可能性があることが
示されています。

パーキンソン病のMPTP誘発マウスモデルにおける
短鎖脂肪酸の神経保護効果

マウスの敗血症関連脳症に対する
短鎖脂肪酸の神経保護効果



そこで、これら酪酸を含む
短鎖脂肪酸のメリットを理解したところで、

じゃーこれらはどうやって摂取できるのか。

その答えは食事です。

どんな食品か。

答えは「食物繊維」になります。


食物繊維の少ない食事をしている人は、
酪酸が不足しています。


食物繊維を摂取し、
善玉菌がエサとして捕食し、代謝して
酪酸が生産されるから。

また腸の善玉菌のエサとなる食べ物である
野菜、果物、豆類、全粒穀物でもOK。

酪酸生産を増加させる食品として

オオムギ
オーツ麦/オートミール
ライ麦
全粒穀物
きのこ
りんご
キウイ
ブロッコリー
柑橘類
ベリー
玉ねぎ
ニンニク
じゃがいも


フェイスブックでの
過去記事にも書いたのですが、
ついでに下記も。

加齢に関するカナダの研究所 (CLSA)で、
45~85歳の27,211人のデーターを
調べたところ、これらのうち1,323人が
PTSDを患っていた。

2021年最新の研究で、

1日に2つか3つの食物繊維を
摂取する人は、

食物繊維の摂取量が少ない人よりも

PTSDの発症率が
低いことがわかったんだって。


どうやらPTSD(心的外傷後ストレス障害)を和らげ、
その発症リスクを軽減させてくれるものとして
「食物繊維」が効果があると。


食物繊維って「お通じに良い」ってこと
くらいしか知らないもんね。

どうやらメンタルヘルスに
非常に効果的だったんだってという研究結果が出た。

逆に毎日のジャンクフード、
ケーキ、タルト等の甘い菓子類や
チョコレートの摂取は、
PTSDのリスクが高くなることと
関連していたんだってさ。




いかがでしたか?

酪酸、短鎖脂肪酸、
ポストバイオティックス分野については、

まだまだ新しく
どんどん色々な研究が出てきている。


腸内環境だけではなく、

心身共に健康でいられる
多くのメリットが存在しているということ。



おあとがよろしいようで。
今日はここまで。
おしまい。




Good virtues(グッドバーチューズ)