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2021/04/19 14:27




「なかなか続かなくて・・・」
「いつも途中でやめてしまう・・・」
「やりたいけどどうせ途中で辞めちゃうから・・・」

運動、学習、仕事、食生活、
スキルアップのための投資・・・

立てた目標を明確にし、一貫性を維持するのは
本当に難しいことです。

新年に立てたあなたの目標。

今、どのくらい続いていますか?

USNews &World Reportによると
新年の目標を立てても80%は2月までに
失敗するとの研究結果も出ているほどです。

それだけ、立てた目標を継続するっていうことは、
非常に困難なことだということ。


・ダイエットの為、ジムに入会した。
3か月くらいは一生懸命通っていたけど、
そのうち仕事も忙しくなり、行くのも面倒になり、
コロナの影響もあって、今では入会金だけ払っている状況

・痩せようと食事制限も運動をかなり頑張った。
短期的には体重は減らせたけど、停滞期に入り、
運動と食事制限の習慣化ができずに、
結果的にリバウンドして、長期的に見ると
開始前より太ってしまった。

・英語を話せるようになりたいと色々と参考書を買い、
教室にも入って勉強していただけど、
仕事から疲れて時間もなく、成長しない自分に
嫌気もさし、つまらなくなり、やめてしまった。


どんな目標であっても、
行動に一貫性をもたせないと簡単に離脱してしまう。

習慣を構築するための方法としてたくさんの
方法がありますが、

今日はサインフェルド戦略と
呼ばれているもの。

名前だけみると、なんやら
すごい戦略のようにも聞こえますが。

いたって古典的でシンプルな方法です。


ブラッドアイザックという若いコメディアンは、
コメディアンの大先輩であるジェリーサインフェルドへ
「作る」ことについてアドバイスを求めます。

サインフェルドは、いつも一貫して
高いパフォーマンスを発揮し顧客を魅了しています。

アメリカで最も偉大な
スタンダップコメディアンの1人で、

数々の賞を受賞し、評価され、
「史上最高のコメディアントップ100」の1人に
選出され、純資産$860million(860憶)。

世界で最も裕福な
俳優のリストのトップに立った人物です。


サインフェルドはこのように言いました。

「より魅力的で、ウケるショーにする方法は、
より良いジョークを作成することであり、

より良いジョークを作成する方法は
毎日書くことである」と言いました。

そして、「1年間が1ページに記載してあるような
壁に掛けかけられる大きなカレンダーを手に入れて、
それを目立つ壁に掛けるように」と言いました。

そして次のステップとして、

「赤いマジックマーカーを用意して、
毎日、ネタを書いた後、
その日に大きな赤いXを書いていく。

それだけです。

たった1つの冗談です。5つではなく、
10つだけではありません。」と言いました。

その数日後、その×の連鎖はまるで、鎖、
チェーンのように見えてきて、

それを維持するだけで、
チェーンは毎日長くなっていく。

「毎日これをやっていると、
そのチェーンを見るのが好きになってくるでしょう」と言い、

そして、

「あなたがやる唯一の仕事は、
”鎖を壊さないこと”です。」

とアドバイスを送りました。


サインフェルドに、その日にやる気が
あるかどうかは関係がなく、

素晴らしいジョークを書いているか
どうかも関係なく、

ショーとして形になっているかさえも関係がなく、

期待した結果が出るネタ、
つまりウケるネタかどうかや、
モチベーションに左右されない、

重要なのは「チェーンを壊さないこと」でした。


やみくもにやっていても根付かなく、続かない。

一貫性を保つのって
非常に難しい。

一貫性を保つためのシステムを
確立することは、
継続する上で非常に優位に働いてくれる。

そのシステムを1つ知っているのと、
まったく知らないのとでは、

それを継続できるかどうかにモロに
影響あるし、当然、結果も変わってくる。


このサインフェルドは非常に
単純かつシンプル。


人間、1夜にして、魔法のごとく
全てができるようにガラッと変更
されることは、決してなく、

行きたい場所にたどり着くコツは、
毎日の行動であり、

そしてその行動に、一貫性を持たせる、
つまり習慣化するシステムを
構築すること。

つまり、チェーンを壊さないこと。


ついつい目標を掲げた際、はじめは
順調にできるけど、だんだんとやる気がなくなってくる。

中々伸びない自分、
いつまでもできない自分、
成長が感じられない自分、
思い描いた理想の自分とギャップがある、

嫌気がさし、イライラし、辛くなってくる。
結果出ない不安や焦りもあり、

「なんで私こんな辛いことやってるんだろう・・・」
「全然変わんないじゃん。やっぱ私センスないわ・・・」
「これってやってる価値がないんじゃないのか・・・」


腰が重くなり、足が徐々に遠のいていく。

向き合うのが辛くなる。

向き合はない自分を責め、自己嫌悪、
罪悪感も増し、

自己否定に入り、自尊心も低下していく。
「もーやーめた」と離脱する。


サインフェルド戦略で
大事になってくる部分というのは、


1:モチベーションに左右されないこと



サインフェルド戦略は、あなたの現状がどうか、
仕事が忙しいから疲れているとか、
モチベーションがあるかないかは
まったく関係がない。

行動に一貫性を持たせること。

得られた結果のうまい、へた、できた、
できなかったで、左右されないということ。


2:理想の結果を期待しないこと



まず、淡い期待、理想の結果を過剰に期待しない。
期待をゼロにすることも重要。

未来の期待したポジティブ想定した自分、
自分の都合の良いように創り上げている
未来の期待のシンデレラストーリー。

そことギャップがあると
離脱リスクが急激に高まることも
研究では分かっているから。

得られた結果のみを重要視し、
そこにのみに当てている焦点をいったん外し、

代わりにプロセスに重点を置く。

やがて大きな目標の達成という道に
続いている小さな道。

小さな道、小さな達成可能な目標に要素分解し、
小さな目標をクリアしていくことに集中する。

これらつまりは、
モチベやパフォーマンスの良し悪しに
依存しないということが
サインフェルド戦略の大事な部分でもあります。

大事なことは、チェーンを壊さないこと。

また少し注意すべきは、目標を立てた際、

自分に厳しくなりすぎること。

ヨガの先生でさえ、ヨガをするのを
忘れる日があるくらいです。

禅のお坊さんでさえ、瞑想をする日を
忘れることがあるくらいです。

書家の達人でさえ、スマホで終わらせて
筆を持つことを忘れてしまう日があるくらいです。

そうなった場合、これら
エキスパートはどうしているのか。

罪悪感を抱かぬよう、ただただあきらめて、
認めて、その状況を受け入れます。

そして翌日ただ座り、黙々といつも通りの
ルーチンに戻っていきます。

マイルールに厳格になりすぎない
ようにすること。

必要に応じてシフトできるという
感情の余白を作っておけば、

できなかった日、やらなかった日が
出てくるのはまったく問題なく、

それは仕方のないことで、
それも人間であり、

人間そう完璧な人間はいないということを
理解しておく。

チェーンを切らないようにするゲームではあるが、
たとえ切れた日が続いたとしても構はない。

翌日からまた起き上がって
元に戻ればいい。

明日からまた成し遂げることに向きあい、
再びコミットしなおすだけのこと。

結果的にトータルでやらなかった日よりも
やっている方に時間を多く使えていれば
OKだということ。


サインフェルド戦略を使用するためのステップバイステップ

1)目標を決める

2)目標に基づいてルーチンを作成

ルーチンは小さなアクションであること。
ルーチンをできるかぎり具体性を持たせること。

ダイエットなら、

・午後8時以降は甘い物や間食は避ける。
・入浴前に5回腹筋する
・朝は早起きして20分ウォーキングする

など、より具体的で、単純なルーチンを作成する。

そして達成可能で、持続可能なものであること。

1日腹筋100回とか朝は10キロマラソンとかは
持続可能なチェーンではない。
オーバーワークです。

これら習慣で得られるのは結果だけじゃなく
自分への信頼。自信。
「自分の力を信じる」ことに繋がる。

これらのことを成し遂げることが
できると自分の能力を深いところで
信じ始めるようになる。
自分への信頼残高が積みあがっていくから。

また、その小さなアクションを
一貫して実行していると、立てた目標の達成に
つながっているものであることが大事。

人は、高い目標の達成には、
とてつもない強靭な意志力とモチベーションが必要に
なってくると思ってしまいがちだけど、

もちろんこれを否定しているわけではなく、

でも実際に必要となってくるのは、
小さくて管理しやすいタスクに焦点を合わせ、
眼前の壁の達成に全力を注ぎ、
集中することだけだということ。

行動に一貫性を持たせるシステムを作ると、
そこにはモチベの挟み込む余地はなくなり、

習慣化でき、無意識に
自動操縦モードになるから。


3)カレンダーを設定する



壁掛けにこだわる必要はありませんが、
できればいつも目にする場所や
自分のルーチンを実行する近くの場所(勉強ならデスクに
ダイエットなら冷蔵庫に)などへカレンダーを貼ります。


4)成功を祝福する



達成したら単に×をつけるだけではなく、
大げさなほど達成を演出してあげましょう。

楽しくなるよう、お気に入りの
少し高価なカラーマーカーを使用したり、
成功をイメージした素敵なステッカーを使ったりなど
して「よし!達成だ!」という達成感を味わう工夫をする。

他にも達成した際、
報酬というのも非常に重要になってくる。

毎日のルーチンの達成に、
報酬を設定してもいいが、
できたら、1週間連続できたらとか、
2週間連続できたらなど少しまとめてあげる。

あまりに報酬が多いと
慣れてきてドーパミンの量が少し弱くなるって
研究もあるから。

報酬は、脳内麻薬ドーパミンを
利用することでもあるから。

ドーパミンはやる気向上する脳内物質だから、
達成し報酬を与えてあげることで
達成感、爽快感を深く味わいスカッと気持ちよくなり、
「もっと欲しい」「もっと欲しい」という状態。

小さな目標を達成したら
その頑張り、見返りで必ず報酬、ご褒美も
セットで自分に与えてあげること。

大きな報酬は不要。

または中断している悪習を復活させるような
報酬はダメ。

例えば、禁煙を目指している人は
これができたら1本吸えるとか、

ダイエット中の人は、
これができたら甘い物を食べるのOKとか。

悪習とは無関係な報酬を小さく与えてあげる。

むしろ簡単なのは、食事に関連する
報酬を設定しないこと。

・罪悪感なしに映画を1本見る

・30分の余暇の読書

・とっておきの日にだけ入れる高価でお気に入りの
バスグッズで入浴を楽しむ

目標を大きくしすぎると、それに見合った大きい
報酬を与えないと満足しなくなるから。

だから小さい目標と小さい報酬で。

何度も繰り返すことで、その間に
習慣化できるというメリットがある。


5)振り返る



自分のポジションを把握するため過去を振り返る。
これまで辿ってきた軌跡をたどる。

「こんなところまできたんだな」と。

過去のできなかった頃のことを
常に振り返り、

自分を精一杯褒めたたえて、祝福し、

その祝福を十分に噛みしめつつ、
そして少しづつ成長しているんだということを
身体と心で感じ取ること。

「うん。きっと大丈夫」

この、過去のできなかった頃の自分との比較は
習慣の形成を強烈に
アシストしてくれるのに役立つから。


サインフェルド戦略は、目標を守り、
新しい習慣を身に付けるための
シンプルで強力な方法です。


何日間が頑張っていなくても構はないし、
結果がうまくいかなくても構いません。

その代わりに、一貫性に焦点を合わせること、
チェーンの連鎖にこだわること。



すべての大きなことは小さな
始まりから来ている。

一瞬の選択1つ1つが、
自分のこの先の人生の未来を作っていく。

今、自分がいるポジションは
これまでの選択の総合計だということ。

選択が自分の描く夢、なりたい理想を
反映するようにしていく。

あなたの考えをみてください、それらは言葉になります。
あなたの言葉をみてください、それらは行動になります。
あなたの行動をみてください、それらは習慣になります。
あなたの習慣をみてください、それらは性格になります。
そしてこれが運命となります。


おあとがよろしいようで。
今日はここまで。
おしまい

Good virtues グッドバーチューズ