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2020/10/21 14:00



「この人、ほんとに可愛いなー。それに比べて私なんて・・・」

「かっこいい彼氏だなぁー。それに比べて・・・」

「あの人、いつも旅行してて、しかも高級なホテルや旅館ばっかり。
それに比べて私って・・・」

ありますよね。「比較」すること。

特にSNSがこれだけ普及してくると否が応でも
無意識レベルで比較しています。


SNSではキラキラした生活、例えば、
可愛い服、おしゃれな部屋やインテリア、
高価な食事、高価なブランド物や時計、豪華なホテルなど、
このような華やかな一場面、ほんのわずかな一瞬だけを
切り取り、その都度アップします。

それが毎日、その人がそのような生活を
送っているものだと、見ている側は錯覚します。


自分を比較してしまい、羨ましく、妬ましく、
そして「私、なんでこんなことやってるんだろう」と

自信を無くしてしまったり、自暴自棄になったり、
自己否定したり、暗く、自分のふがいなさや絶望感、
落ち込みなど、自己肯定感が激減してしまう。


他人と比較すると、自分の欠点であったり、
コンプレックスや不足している部分が
あぶりだされてしまい、焦点が合ってしまい、
不足部分が大きく見えてしまい、否が応でも「比べる」という
思考回路を辿ってしまう。

どれだけ自分が向上していたとしても、
十分に既に持っていたとしても
比較してしまうことによって、

「常に自分は不足している」
「常に物足りない」
「いつも不満だ」という心理状況になってしまったり、
またある時は、誰かを批判し、叩き、陰口を
言っているかもしれません。

またある時は、自分には何も誇れるものがないと
思い込んでしまい、自分のことを、さも凄い人間だと
必要以上に、自身の業績を盛って、
他人へ話してしまっているかもしれません。
(誰もそれを高く評価していないにも関わらず)

どうしても他人の芝生は青く見えてしまうものです。


比較を生み出してしまうことは、劣等感、孤独、
絶望を生み、うつ病やメンタルヘルスへの問題、
また幸福度が減少することを示す
研究は多数報告しています。

スタンフォードやハーバード大学両方を卒業し
カリフォルニア大学の有名心理学者ソーニャ氏による
1997年の研究では、

まず研究の参加者にアンケートをとり、
参加者の幸福のレベルを決定していく。
次に、幸せな生徒と不幸な生徒の両方にパズルを完成させるよう指示。

その結果、研究者たちは、幸せな参加者は、
比較情報に、あまり敏感ではないことを発見しました。

つまり彼らは、他の人がパズルをどのように
やっているかにあまり注意を払いませんでした。

したがって、彼らの気分と自信の評価は、
不幸な参加者のものと比較しても
まったく影響を受けなかったとのこと。

不幸な参加者は、自分よりも良い、または悪い
パフォーマンスをだした仲間によって自分の評価が
大きく影響された。

私たちが幸せを感じている時というのは、
比較するということは、それほど力は
持っていない。

ようするに、幸せだと感じている人は
だれかと、何かと比較をしているわけではなく、
思いっきり、ふりきった、ゴーイングマイウェイだってこと。


・自分がこうなりたいと思える場所へは決して行けないと思っている
・他の誰もが自分よりも、うまくやっていると感じる
・自分の最善の努力は十分ではないと感じる
・全てにおいて中途半端な私。誇れるものがなにもないと感じている


このような思考が生まれてしまいます。


ただ、比較するということはどこにいても、
どんな状況にいても頻繁に発生してしまいます。

現状の自分の位置と理想の位置を
把握する手段として、単純に比べる、
理想をおいかける手段としての比較はありってこと。

ただこの場合は比較というより、そこから「学ぶ」という
プラスの意味合いが強い。

また重要なことを改善するきっかけ作りや
改善する動機やモチベになるって場合の比較はあり。
前向きなエネルギーだから。


問題なのは、自分と他人を比較することによって、
自分のことを卑下し、劣等感を生み、自信を
なくしてしまうという思考回路をたどってしまう
ということが問題だってこと。

比較することによって、
2つの反応の道が分かれている。

良い反応と悪い反応の道。ほとんどが
ネガティブ思考という悪い反応の道を選んでしまう。
無意識的に。


そこで、


1)意識する




大抵は、自分が比較しているということに
気付かずに、無意識におこなっています。
だから、意識的になることが重要になってきます。

それらに目を光らせて、これらの感情を
意識すること。これは数日間練習だけで
すぐに比較感情が出てきた無意識→意識を
向けられるようになってきます。


2)やめる




単に理想形とのギャップを認識し現状把握と
未来へのステップの計画を練るための良い比較ではない
比較を行っていることに気づいたら、一時停止する。

停止することで、「悪い比較をしたらダメだ!またやってしまった。やめろ、バカ!」
と自分を怒らせたり、気分を害したりしないでください。
その時の感情を否定しない。

「うんうん。この人すごいよね。いい感じだよね。」と他人の考えを
しっかりと認めて納得してあげ、ゆっくりと焦点を変えていく。



3)持っているものに焦点を合わせる



持っていないものではなく、
持っているものに焦点を合わせること。

人間は不足部分や欠点に過剰に
焦点を合わせてしまうネガティビティーバイアスという
状態に陥る習性を持っています。

ネガティブ面にフォーカスするのは
DNAレベルで深く記憶されている人間の生存戦略。

ネガティブにフォーカスできる能力があったから
無鉄砲に敵に突っ込まずに、祖先は過酷な環境をも
生き延びてこれ、私達が生きている。
そう、人間の脳の構造上、それは仕方ないこと。


自分の強みに焦点を当てます。


動物の世話をすること、聞き上手であること、
好印象を与える才能を持っていることなど
何百万もの得意なことがあるはずです。

そこにフォーカスして、紙に書き起こします。

得意な事、褒められたこと、人よりもうまく、
早く、簡単にできたことなど勝利のリストです。
この勝利のリストを作成していきます。

また、他にも否定的な感情を薄め、
ねたみ、そねみ、劣等感、自己肯定感の低下を
防ぐ方法として、

「人生で”本当に重要なこと”を自分自身に
思い出させること」が重要だと説く心理学者も多いです。


・あなたが感謝している3つのこと
・あなたが興奮していることの1つ
・あなたが誇りに思っていることの1つ

毎日これら30分くらいの時間を設けて
各テーマを決めて、ジャーナリングする。

これによって、比較することで
自己を悪く罵倒したり、劣等感でいっぱいになり
自暴自棄になったりなどのリスクが下がる。


4)感謝



自分の人生の良いことに深く感謝し、
毎日それを思い出すと、比較や嫉妬の影響を
受けにくくなります。
3)の感謝している3つのことを
ジャーナリングにも通じます。

また例えば普段当たり前にできていること、
やってもらっている、小さな事でも全然構いません。

例えば、

・温かく、雨風しのげる住む場所があること。
・洗濯後の良い香りがした身にまとえる衣類があること
・十分な飲み水
・いつでも物が買える
・夕日や森の中でのんびり散歩
・愛する人がいること

普段考えない、当たり前に感謝する。
その感謝を紙に書き、リスト化しておき、
のちにその感謝リストを見返す。

今に焦点をあて、実はその時点で、
十分に今でも幸せじゃないかということを実感する。


友人、同僚、家族、両親とのたわいもない会話や
当り前にやってもらっている家事、業務、食事など
仕事やプライベートで、普段の当り前について
改めて振り返り、それに感謝すること。


また、競争が適切な場合もあるけど、
人生は競争に「勝つ」ことだだけが
正解ではありません。

勝つために、他の人との競争を
やめるのが早ければ早いほど、

他人との比較で生まれるネガティブな感情が
湧き上がることも減り、
精神衛生上非常にクリアになる。

比較、競争することや敵対視を
なるべくフラットにして、感謝する。

競争の習慣を克服するための
最初のそして最も重要なステップは、
他の人の貢献を日常的に承認し、褒めることが大切。

次回、他人の成功に気分が悪くなったときは、
その達成を承認し、心からの感謝や
賞賛を与えるよう意識して努力してみる。

この親切な行為は、自分の気分をより前向きに、
愛情のある慈悲深さに変えてくれるから。



5)欠点を受け入れる



誰も完璧ではありません。そして、
どんなに裕福であろうと有名であろうと、
誰もが不安、不足、欠点を持っています。



6)自分と比較すること





他人との比較はやめ、自分自身を
比較すること。

ここまでの進んできた道のり、克服してきたもの、
レベルがあがったスキル、積み上げてきたものに
フォーカスします。

過去があったから今の自分があるということ。

自分の成長と自信を実感する為に。

これは過去の栄光にいつまでも
すがるというものではなく、次の未来へと
アクションを具体的に起こす為の1つの手段であり、
ポジティブな行動です。


7)自分に集中する



比較することで回りの評価をいちいち気にしていたり
見栄やプライドで自分を覆いかくしたり、
比較して不足や欠点について劣等感を抱いてネガティブに
なったりすること。

他の人々がどれだけうまくやっているか、
または彼らが何を持っているかとなどは
何の関係もない。

比較している限り、永遠に満足することはない。

もっとほしい、もっとほしいとなり、
決して十分ではない。

どこにいっても、どんな状況でも自分よりも
可愛く、素敵で、外見が良く、能力があり、
友達が多​​く、成功している人はいるからです。


やりたいこと、行きたい場所はどこか。


自身の価値観に基づいて、
時間とエネルギーを捧げる必要があります


もし90歳まで生きたと仮定して、
あなたは温かくぽかぽかした日に、
心地のよいロッキングチェアーに座り、
目を閉じて、過去を回想していると仮定します。

「あーこれやっときゃよかったなー」と
後悔していることがあるとすれば、
それは何ですか?

これまでにあなたは他人をベンチマークしたことで、
その人を超えられた経験はありますか?
また超えたところでその満足は一瞬じゃなかったですか?

他人をベンチマークして勝った負けたを
気にして(気にしているのは自分だけってパターンの方が
圧倒的に多く、相手はそもそも何も気にもしていないケースが多い)
競っているよりも、

他人は他人と割り切り、自分ごとに集中し、
今の自分自身を愛して、思いやりを持って、
背中を押してやり、自分の持っているエネルギーを
全て目標達成に集中することに使ったほうが生産的
なんじゃないかってこと。
ふりきったゴーイング・マイ・ウェイ。



おあとがよろしいようで。
今日はここまで。
おしまい。






Good virtues グッドバーチューズ